開発途上国は果たして日本を見習っても良いのだろうか

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    Gandhi(ガンディー)@南米エクアドルのコーヒー農園です。

     

    突然だが、エクアドル人が思う日本のイメージとはなんだろうか?

     

    これまでに耳にしたイメージはおよそ以下の通り。

     

    Inteligente (賢い)

    Ordenado (整理されている)

    Puntual (時間に正確)

    Calidad (質)

     

    このような背景から、日本人ボランティアの僕には、

     

    「日本のような計画性・しっかりしたオペレーションの方法を定着させてほしい」

     

    という期待が自然となされる。

     

    いつも偉そうに話してくるエクアドル人も、日本を見習いたい素直な気持ちは持っているのである。

     

    僕も初めのうちは「日本流」の仕事方法を定着させようと思っていた。

     

    日本で応援して下さる皆さんも、おそらく同じことを望んでいるかもしれない。

     

    しかし、もはや諦めが勝るようになった。

     

    いや、多分頑張ればできるのだけど、そのためには半端ない労力が必要となる。

    元々Ordenadoじゃない僕にはちょっとキツイ。

     

    エクアドル人は一週間先の予定も立てられないし、周囲が予定を立てない事を前提に動いている。

     

    その環境下で日本式の仕事をこなすのはかなり無理があると身をもって体験している。

     

    結果、エクアドルが日本のような国を目指すのは現実的ではないと考えるようになった。

     

    では、エクアドルの進むべき道は如何なるものだろう。

     

    ここで、ちょっと視点を変えて中国の発展について考察したい。

     

     

    中国が発展したのは日本を目指して頑張ったからではない

     

    まず、現在の中国についてご存知ない方もいると思うので、中国の現在の立ち位置を説明する。

     

    日本人にとって非常に残念な話ではあるが、現在の中国は先端的な部分において日本よりもはるかに進んでいる。

     

    現金は全て電子マネーに代わり(タクシーはケータイアプリで予約そして決済、レストランや出店でも電子決済は当たり前。挙句の果てには乞食までもがスマホ決済用のQRコードを差し出してくる)、町中どこでもシェア自転車を使える。

     

    ドローンの世界No.1メーカーはもはやアジアを代表する大都会となった深圳市に本社を構えるDJI。

     

    そして、AIの研究レベルは清華大学がMITを抜いて1位になったという話もある。

     

    中国は先進性で日本に劣るという考えはもう古い。

     

    では、中国は何故このような地位を確立できたのだろうか?

     

    日本から技術を盗んだから?

    日本人が品質管理を教えたから?

     

    一部、そういう因子もあるかもしれないが、大部分は中国人が元々持っていた特性から来ていると思う。

     

    兎に角行動に移す中国人

     

    北京留学時代に学んだ中でも印象的だった言葉に、

     

    上有政策,下有对策(上に政策あれば下に対策あり)

     

    という格言がある。

     

    これは、政府やお偉いさんがいくら行動制限をかけたとしても、法の穴を掻い潜って自由を手に入れる方法が必ずある、という中国人の考えを表している。

     

    この言葉に代表されるように、中国人は「何か自分たちで工夫ができないか」と常に考えている。

     

    いかなる状況下でも柔軟に行動する。これこそ中国人の強さの秘密である。

     

    中国人と一緒に仕事したことがある人は分かると思うが、こちらが「無理」と言ったことも簡単には引き下がらない。そして、一度決めたことも簡単にひっくり返してくる。

     

    日本人にとってみれば大迷惑な話ではあるが、中国人にとってみれば柔軟に行動しているだけなのだ。

     

    柔軟に動くことのメリットは、スピード感にあると思う。

    ちょっとくらい計画に齟齬があっても後で修正すればいい。そう考えるとすぐに行動に移せる。

     

    その結果、ものすごいスピードで前に進めるのである。

     

    もちろん、欠点はある。

     

    計画性が無いため、あべこべの完成物が仕上がることがある。

     

    中国には、同じ階なのに段差だらけの建物なんてそこら中に建っている。

     

    対して日本は、100%完璧な計画を立ててから行動に移す。

    そのため、スピードは遅いが隙の無い完成物が仕上がる。

     

    <中国式発展のメリット・デメリット>

     

    メリット:スピード感。コストパフォーマンス。

    デメリット:欠陥が生じる。途中でかならず壁にぶつかる。

     

    <日本式発展のメリット・デメリット>

     

    メリット:完璧な完成物ができる。安定の高品質。

    デメリット:スピード感が無い。

     

    多くの発展途上国において、中国式発展が適している可能性がある

     

    多くの日本人が、未だに日本式発展の方が優れていると考えている。

    確かに、平均値をとると日本製品の方が高品質だし、安心感もある。

     

    しかし、より高いコストパフォーマンスで成長するには、中国式発展の方が適している。

     

    というのも、日本式発展は過労働が基底に無いと成り立たないからである。(余談だが、日本の品質・サービスの質はもっと高値で取引されてもいいくらい労力が費やされていると思う。日本人はエクアドル人の10倍仕事をしているが、5倍の賃金しかもらっていない。あくまで僕の感覚だが。笑)

     

    中国式発展は、少ないコストで多少なりの成果が出せる。

     

    エクアドルはもちろん、精密さとか計画性とかが圧倒的に足りていない。

    日本に見習うべき点はたくさんある。

     

    しかし、本当に不足しているのはスピード感だと思う。

     

    あれこれ考えてなかなか行動に移さない。

    知らない人や、違う階層の人となかなかコミュニケーションをとらない。

     

    こんな状況だからこそ、失敗してもいいから、できることからすぐに行動することが発展の近道だと思える。

     

    最近は「細かく考える前にとにかくやってみよう」という発言を多めに取る事により、同僚たちの行動原理もわずかながら変わってきた。

     

    しばらくは、このまま中国式発展の方向性で活動を続けてみたい。

     



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